普通の人のすごい事

広島でがんばっている普通の人のすごい魅力を紹介するフリーペーパー

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vol.26表紙

vol.26
2018年
8月1日発刊
  • すごい事
  • 201
  • から
  • 208

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近畿大学 工学部 化学生命工学科
システム工学研究科 准教授

山本 和彦

(ヤマモト・カズヒコ)

地域と若者を元気にするハチミツづくり

fs147_sub01近畿大学といえば、完全養殖に成功した「近大マグロ」が有名だが、東広島市にキャンパスを構える工学部では、科学的な根拠の下、スーパーハチミツをつくろうと、「近大ハニープロジェクト」と称した、養蜂の研究に取り組んでいる。

「なぜ工学部でハチミツ?」と不思議に思う人も多いことだろう。その理由をプロジェクトの中心人物の一人である山本先生に尋ねると、次のような答えが返ってきた。

「4年ほど前、建築学科の先生と一緒に、宮島の養蜂を復活させた方にお会いしました。その方に近大のキャンパスがある高屋地区は養蜂に適していると言われたのがきっかけで、学科の垣根を越えて、養蜂に取り組み始めたんです」

そう語る山本先生ご自身は、化学生命工学科に所属する医学博士。ふだんは遺伝子解析結果を病気の診断や予防、薬剤の設計に生かす研究に従事されている。それが養蜂を始めてから、研究室ではハチミツ酵母の発酵能力を食品に応用する研究や、ハチミツを使った民間療法に着目して、医薬分野への応用を研究する学生も出てきたそうだ。また、建築学科の学生たちと協力して、瀬戸内の島にある空き家を活用して養蜂のためのレンゲ畑を栽培し、島おこしに協力するなど、ハチミツづくりが思いもよらない大きな広がりをみせている。

「プロジェクトは地域の方との連携が不可欠です。学生にとって、家族以外の大人と話す機会はとても貴重。教室の中だけでは学べないものが地域にはあるんです」と先生が語るように、私たちが気づかないだけで、地域には若者を成長させる、さまざまな教材が眠っている。それが活用できれば、若い人たちの力で地域はもっと元気になれるはずだ。

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近大といえば、「近大マグロ」を生み出した実学教育を思い浮かべる方も多いはず!そのため、「マグロの次は、ハチミツか」と思いがちですが、プロジェクトの音頭をとる山本先生は、成果よりもまず、教材としてハチミツづくりが学生たちにもたらす影響に期待を寄せているそうです。

たとえばハチミツづくりでどう地域に働きかけていくか、あるいは地域の方とどう協力するか。そうしたことを経験しながら、学生たちが人間的成長を遂げることが何よりも大切だと、山本先生は考えています。

そんな先生の教育者としての温かい眼差しに感動しながら、私たち大人も地域の一員として、学生の成長をもっと応援できたらいいのにと感じました。

記事を読んで、「ウチの空き家を活用してほしい」「ハチミツづくりに参加したい」「近大ハチミツとコラボ商品を作りたい」など、興味を抱かれた方は、ぜひ近畿大学工学部までご一報ください。

 

 近畿大学工学部

東広島市高屋うめの辺1番

(tel)082-434-7000(代)

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写真撮影:朝比奈千明 / 文:寿山恵子

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