普通の人のすごい事

広島でがんばっている普通の人のすごい魅力を紹介するフリーペーパー

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vol.26表紙

vol.26
2018年
8月1日発刊
  • すごい事
  • 201
  • から
  • 208

208

ほたる荘プロジェクト 代表

杉川 幸太
杉川 沙織

(スギカワ・コウタ
スギカワ・サオリ)

かやぶき屋根のちいさな図書室

fs208_sub01夏には川面にホタルが舞い、秋には金色の稲穂が一面を覆い尽くす東広島・志和堀地区。日本の原風景が手つかずのまま残る同地区にはかやぶき屋根の古民家がいくつか残っているが、ここ10年でその数は5軒ほどに激減。「このままではせっかくの里山風景が失われてしまう」と、杉川さん夫妻はボランティアメンバーと共に空き家となったかやぶき古民家を改修。地域の図書室、ほたる荘としてオープンさせた。
資金はクラウドファンディングで募り、改修作業も建築系学生団体の手を借りるなどして、すべて自分たちの手で作り上げた、ほたる荘。本棚に並ぶ本は地域の方やメンバーに呼びかけ、「私の大切な一冊」を寄贈してもらったそうだ。そのため蔵書はかなりバラエティに富んでいる。児童書からマンガ、小説、専門書…まで幅広く揃っており、背表紙のタイトルを眺めるだけで、なんだか本を贈ってくれた人の想いや人生まで垣間見えてくるような気がする。人の手を経てきた本だからだろうか、本を介して「誰かとつながっている!」という感覚が湧いてくるから不思議だ。
実際、ほたる荘ではスペースの貸し出しやイベントなども行っているので、人とつながる機会も豊富。地域をこえていろんな人が、かやぶき屋根の古民家という懐かしい場所でゆるやかにつながり、学び合うことができる。
fs208_sub02今後は古民家を維持する仕組みを整えつつ、「学びに寄せたテーマで、もっと人とつながる場所にしたい」という幸太さん。失われつつある風景を取り戻すということは、単に伝統家屋を維持するだけでなく、そこにあったはずの人のふれあいや絆を再編していくことなのかもしれない。

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見えないつながりを求めてほたる荘へ!

「地域の方もほたる荘を温かく受け入れてくれているのでありがたいです。朝来たら、玄関前に白菜やキュウリが置かれていることもあるんですよ」と笑いながら、里山ならではのエピソードを紹介する沙織さん。
そんな話を聞くと、杉川夫妻が残そうとしているのは古民家だけでなく、そこにある人のつながりや暮らしなんだな…と思わずにはいられません。ぜひ、皆さんもほたる荘へ足を運んでみてください。本を借りるのはもちろんですが、あなたの「大切な一冊」を寄贈して、自分の足跡を残してみるのも面白いかもしれませんよ!
ちなみに美味しいコーヒーやスイーツ(沙織さんの手づくり♡)も用意しているので、まったりカフェタイムを楽しむこともできます。思い思いの過ごし方で、里山の温もりにほっこり癒されてはいかが?

 

●ほたる荘
(住)東広島市志和町志和堀469
(営)10:00〜15:00 (木・金・土)
(HP)http://hotaruso.com

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写真撮影:吉岡早百合 / 文:寿山恵子

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