普通の人のすごい事

広島でがんばっている普通の人のすごい魅力を紹介するフリーペーパー

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vol.29表紙

vol.29
2019年
5月1日発刊
  • すごい事
  • 225
  • から
  • 232

228

書道家

陣内 雅文

(ジンノウチ・マサフミ)

人と人をつなぐ、書の道

fs228_sub01陣内さんが書道家として第一歩を踏み出したのはいまから7年前のこと。広島市内の本通商店街で、自分を知ってもらうために、路上作品販売という形で活動を開始した。
「当時は大学3年生でした。初めて路上作品販売を行った時は、ワクワクよりも恐怖や恥ずかしさの方が圧倒的に強かったですね。それでも“いまの自分にはこれしかない”と思って、自分を信じて路上で書き続けていました」
そういって当時を振り返る陣内さん。傍目から見ると、それは取るに足らない行為のひとつかもしれない。でも、路上で大衆を相手に書を披露するのは、想像以上に勇気のいることだ。だからこそ、得たものは大きいと陣内さんは考えている。
「お客さんを見て思ったことをその場で書くスタイルでした。大げさに言えば、一人ひとりのお客さんと対話させてもらったようなものです。言葉を通じて、その人が日々大切にしていることや励みにしていることなどが見えてきて、それが僕自身の成長にもつながりました。ある時は僕が書いた言葉を見て、“自殺しようと思ったけど考え直します”と言ってくれた人もいました。あれは印象深い出来事でした」
fs228_sub02書道は人と人をつなぐものだともいう陣内さん。彼がそんな考えに至ったのは、おそらく路上での経験がベースになっているのだろう。字は絵と違って直接的に伝わるものだ。でも、ただ綺麗な文字を書いただけでは何も伝わってこない。そこを表現し、見る人と感性を交換することで、書道家の真価が問われるのだろう。路上で書かなくなった現在もなお、自分の書を探求し続ける陣内さん。書道の「道」とは即ち「生きる道」であり、その道にゴールはないのかもしれない。

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大学3年生〜社会人1年生くらいまでのあいだ、本通商店街で路上作品販売をしていた陣内さん。現在は路上では書いていませんが、このたび書家としての活動に本腰を入れるため、退路を断つつもりで会社を退社。自身の作品を発表しながら、イベントや定期教室の開催、看板等の依頼などにも対応していかれるそうです。

 

巷の書道展では一般の人には読めないようなものもあって、見る人は置き去りにされがち。でも、陣内さんの書く字は普通の人にも読めて、家に飾ってみたいな…と思えるような作品。「書は見る人がいてこそ、生きるもの」と考える陣内さんらしい作風です。既存の枠を越えて、より多くの人に書道の魅力に触れてほしいと語る陣内さん。海外も含めた普及を視野に入れており、今後の活躍が楽しみです!

陣内さんの書に触れてみたいという方は以下のホームページをチェックしてみてください。

 

●書家 陣内 雅文さんのホームページ

(HP)https://garyu-shodo.com

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写真撮影:朝比奈千明 / 文:寿山恵子

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