普通の人のすごい事

広島でがんばっている普通の人のすごい魅力を紹介するフリーペーパー

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vol.31表紙

vol.31
2019年
12月1日発刊
  • すごい事
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233

碇太鼓保存会 会長

横林 須眞子

(ヨコバヤシ・スマコ)

太鼓がつなぐ、地縁の輪、
子どもたちの未来

fs233_sub01“白島九軒町の碇神社”と聞いて、はて? あんな街中に神社があったかなと首を傾げる人も少なくないだろう。実はこの神社、奈良時代を起源とする由緒ある古社。地元の人々にとっては大切な氏神さまだ。そして、その神社の氏子さんたちによって、代々受け継がれてきたのが碇太鼓である。
「江戸時代、お祭りで米俵を屋台に積み、木遣を歌い囃しながら練り歩いとったのが、碇太鼓の始まりらしいです。いま私らがやっとる太鼓は、地域の有志が集まって、昭和50年頃に復活させたものなんですよ」
そう教えてくれたのは、神社総代であり、碇太鼓の保存会長も務める横林さん。現在はメンバーたちの世話役として裏方に徹しているが、以前は表舞台に立って、女性ながらも勇壮な太鼓演奏を披露していたそうだ。
かつてはオリジナル曲を複数抱えるほど、碇太鼓の活動も盛んで、地域の絆も固かったという横林さん。ところが次第に後継者不足となり、10年前には大人たちの演奏活動を休止するほど、存続が危ぶまれる事態となってしまった。そこで、2015年に保存会が結成され、横林さんも地元の小学校で太鼓の魅力を伝える活動を展開。おかげで子どもたちの数は現在8名にまで増えたという。
fs233_sub02地域の大人たちに見守られて、目上との付き合い方や礼儀を覚えていく子どもたち。その姿を見て、「太鼓をやっていると、悪い子にはならんのよ。練習を重ねて上手になれば、太鼓が子どもたちに勇気を与えてくれる。心の強い子に育ててくれるんよ」と言って笑う横林さん。地域に受け継がれる絆とは、こんな風にして育てていくものなのかもしれない。

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実際に間近で聴くと、お腹の底にズンズン響いて、迫力満点の碇太鼓。昭和50年に発足した頃は、オリジナル演奏曲もたくさん抱え、碇神社のお祭りだけでなく、広島東照宮の大祭でも演奏を披露し、昨今の太鼓囃子ブームの先駆けとなっていたそうです。また、島根県の出雲大社にも毎年演奏を奉納。10年、20年奉納の表彰を受けていたのですが、近頃では後継者不足に悩まされ、何度も消滅の危機に瀕しているのだとか……。

fs233_sub03現在は横林さんら、地域の皆さんの努力により、太鼓を練習する子どもたちの数も徐々に増えつつあるようですが、まだまだ安心はできません。学校や家庭だけでなく、地域もまた、子どもたちにとっては大切な学びの場。地域に受け継がれる碇太鼓を通じて、誰かとつながることの大切さを、ぜひ子どもたちに学んで欲しいですね。

 

●碇太鼓 新メンバー募集!

(練習場所)碇神社参集所
      広島市中区白島九軒町12

(練習時間)毎週木曜日 18:30〜

(問)082-261-2954 碇神社(東照宮社務所)

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写真撮影:吉岡早百合 / 文:寿山恵子

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