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NPO法人 ふぞろいプロジェクト 理事
インバウンド事業担当
髙原 健太郎
(タカハラ・ケンタロウ)
ささやかなお節介で平和の種を蒔こう!
2019年12月、全国のフリーペーパーの頂点を決めるアワードで、全14部門の中から、広島のインバウンド向け冊子『SEEKING HIROSHIMA』が見事大賞に輝き、日本一の栄冠を手にした。髙原さんはその冊子製作に関わったひとりで、フリーペーパーの他にも、観光案内所での情報発信や国際交流イベントの運営など、本人いわく根っからのお節介性分から、さまざまなインバウンド向けの支援活動に携わってきた。
そんな彼のお節介はある原体験が出発点となっている。それは彼がまだ学生だった頃のこと。初めての海外で半年間のホームステイをするべく、単身アメリカへ旅立ったものの、ロスの空港に降り立った途端、言葉も通じず、行きたい場所も示せず、途方に暮れてしまったそうだ。
その時、現地の男性が彼に声をかけてくれ、身振り手振りで窮状を訴えたところ、親切にも彼をホームステイ先まで連れていってくれた。だから、困り顔のインバウンドを見かけると、声をかけずにはいられない、お節介を焼かずにはいられないのだという。
「広島を訪れる多くの外国人観光客に広島のよさを知ってもらい、また広島に来たいと思ってもらえたら嬉しい」という髙原さん。8.6の記憶が刻まれた広島にはさまざまな国の人々が訪れる。「平和に向けて、僕らができるのはそうした人々と仲良くなること。そして世界中に友達をつくることではないか」と髙原さんは語る。彼のささやかなお節介は私たちの未来に蒔かれた、小さな平和の種でもあるのだ。
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ある時は観光案内所のスタッフ、そしてある時はフリーペーパー制作チームの一員、またある時は国際交流イベントの運営スタッフと、「いったい何者?」と言いたくなるくらい、「インバウンド」を軸に幅広い活動を展開している髙原さん。取材場所に指定された平和公園近くにある川沿いのカフェは多くのインバウンドが利用することで有名であり、髙原さんが初めて外国人観光客に対して何ができるかと考え始めた思い出の場所でもあるそうです。
今後もささやかなお節介から、大きなお節介まで(笑)、できることをしていきたいという髙原さん。「だって世界にはたくさんの国があるのに、その中で日本の、さらに広島を選んで来てくれているんですから!」とのこと。たとえば幅広い交友関係を活かして、飲食店さんなどのメニュー翻訳にも対応できるそうですよ。
ちなみに対応可能な言語は英語はもちろん、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、イタリア語、オランダ語、ドイツ語、ロシア語、中国語、韓国語、台湾語など。ぜひご相談してみてください。
(mail)k.takahara14@gmail.com
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写真撮影:朝比奈千明 / 文:寿山恵子

旅するカフェ、旅する食卓
Café あかいはりねずみ オーナー
水島 早苗
広島駅にほど近い、的場電停前にあるカフェ、「あかいはりねずみ」は一風変わったカフェだ。オーナーの水島さんはこれまでに世界70カ国以上を訪れたという旅好きで、より多くの人と「旅する気分」を分かち合いたい...(続きを読む)
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